「北遠の花園」で遊ぶ④―カワラナデシコとハマナデシコ
「北遠の花園」があるのは佐久間の山の中。河原でもなければ、もちろん浜でもありません。それでも「北遠の花園」には、カワラナデシコ(右の写真)もハマナデシコ(左下の写真)も咲いています。
「なでしこが 花見るごとに 少女らが 笑まひのにほひ 思ほゆるかも」(「万葉集」巻18‐4114)
「うるはしみ 我が思ふ君は なでしこが 花になそへて 見れど飽かぬかも」(「万葉集}巻20-4451)
2首とも大伴家持の歌。「万葉集」にはナデシコを詠んだ歌が26首もあり、そのうちの8首に愛しい女性の面影が重ねられています。これが日本の女性を「大和撫子(やまとなでしこ)」とナデシコに例えるようになった由来。
「北遠の花園」の「大和撫子」たちも、濃いピンク色の美しい花を咲かせていました。
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