懐かしい春野の廃校風景⑦―熊切小学校五和分校
【2009年3月10日】写真は、現在は廃校となっている旧「熊切小学校五和分校」跡です。木造平屋建ての小さな建物が残されています。この学校の沿革については、昭和44年、旧「熊切小学校」「田河内小学校」「花島小学校」が合併して誕生した現在の「熊切小学校」校庭に建つ、「三校百年の沿革」に、たった1行で刻まれていました。
「昭和28年9月1日 五和分校を開設 31年3月31日閉鎖」―え~、ホントですか?この通りだとすれば、わずか、2年半の間使用されたのが、この校舎です。いろいろな事情があったとは思いますが、この学び舎に通っていた子どもたちは、閉鎖後は旧「熊切小学校」まで通ったのでしょうか?昭和31年では、スクールバスはなかったはず。雨の日も、雪の日も山道を歩いて通ったのです。
開設した事情と、閉鎖の事情。わずか2年半の間に何が起きたのでしょう?広域合併を果たした新・浜松市でも、次々と閉校が進んでいます。過疎化と少子化の問題がもたらす学校の統合が、また新たな家族の流出を生むという悪循環。山里の集落の限界化は、ますます深刻になっていきます。
*記事は、私が書いていたNPO「天竜川・杣人の会」のブログ「出かけよう!北遠へ ふるさと散歩道」に掲載したもの。同ブログは終了しましたので、過去記事を再掲載させていただきました。
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