氷見・高岡へ万葉の旅㉕―大伴家持卿像
勝興寺門前にも「大伴家持卿像」が建てられていました。この家持像は右手に筆を執り、歌を詠んでいる様子。隣りの石碑に刻まれているのは「しなざかる 越に五年 住み住みて 立ち別れまく 惜しき宵かも」(「万葉集」巻19‐4250)の歌でした。
天平18年(746)から越中国主として赴任した大伴家持は5年の任期を終え、都に戻ることになった時に読んだ歌。「都から遠く離れた越中に5年住み続け、この度お別れするのが残念な今宵です」の意味。
越中国守として都を遠く離れた(しなざかる)高岡に赴任した家持ですが、異動の発令を受け、都へと召還されると知った時には嬉しくもあったとは思いますが、いざ、住み慣れた高岡を離れるとなると、寂しさも感じたということだったのでしょう。
関連記事