氷見・高岡へ万葉の旅㉑―勝興寺唐門
勝興寺は、越中一向一揆の拠点となった浄土真宗本願寺派の寺。越中の国府跡とも伝えられ、住所は高岡市伏木古国府。境内には「越中國廳址」と刻まれた石碑が建てられていました。
なだらかなアーチを描く石橋を渡った先にある山門は、唐破風造りの唐門。明和6年(1769)に京都の興正寺山門として建てられたものを、明治26年(1893)に移築したとのことで、外側だけでなく、内側にも唐破風が設けられている珍しい門です。
各所に見られる彫刻は、いずれも手の込んだもの。同じ富山県の砺波市は伝統の技術を持った彫師の町として知られていますので、もしかしたら、これらの彫刻も彼らの手によるものかも知れません。
「雲龍山」の山号額の下にある長押の龍の欄間は、どちらから見ても頭と尾とが見えますが、外面と内面との両面に雲に乗った2匹の龍が彫られているから。ちょっと気づきにくいのですが、係の人に教えていただきました。
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