氷見・高岡へ万葉の旅⑮―仏殿
山門をくぐると正面に見える巨大な入母屋の建物が仏殿。運好く広がった青空を背景にした仏殿が、敷石に溜まった水面に逆さに映っているのを見ることができました。
総欅造りの巨大な仏殿の屋根は、一見、本瓦葺きのように見えますが、私たちの母校である金沢大学の石川門と同じ鉛瓦葺き。木で作った土台に、厚さ4~8ミリの鉛板をかぶせた瓦です。
私たちはこの鉛瓦について、いざ戦さになった時、鉛の瓦を使って鉄砲の弾丸を作るのが目的だったと聞いていましたが、果たして真実はどうだったのでしょう。
重層の屋根を見ると2階建てを想像してしまいますが、中に入れば、あるはずの鏡天井はなく、高い屋根裏は剥き出しのまま。巨大な空間を支える構造材の梁や桁、四隅には放射状に組まれた海老虹梁や垂木などを装飾として見せる化粧屋根裏に圧倒されました。
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