丸い石を供える信仰②―春野町原の秋葉道
浜松市天竜区春野町原、秋葉道の小さな社に丸い石が奉納されていました。人の手によって丸くされたというよりも、川を転げているうちに角が取れて丸くなった自然石。確かに、甲府盆地でしばしば見かける「丸石道祖神」にそっくりです。山梨には「丸石道祖神」が700ヶ所以上もあるということです。
では、この丸石は、山梨と同じように「丸石道祖神」なのでしょうか?社の中には、「熊野神社」の文字が書かれた木札が納められていました。調べてみると、紀伊半島南部の熊野地方にも、御神体として祀られる「丸石信仰」があるのだそうです。
となると、この丸石は、春野のあちこちにその痕跡が見られるように、修験者がもたらしたものなのでしょうか?90歳前後のお爺さんに聞いてみても、「わしが生まれてきた時には、もう在ったからな。わからん」とのこと。もしかしたら、熊野信仰ゆかりの「丸石」かも知れません。
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