「瀬尻御料林間伐木運材」の絵葉書②―インクライン捲降・盈車曳揚
「平成26年度コンテナ苗を活用した『架線系一貫作業システム実証試験』現地検討会」シンポジウム会場に資料として展示されていた絵葉書写真の中には、森林鉄道の風景も写されています。
「瀬尻御料林間伐木運材(インクライン捲降)」は、大庭(おおにわ)に設けられたインクラインでしょうか?
展示写真の解説には・・・
瀬尻森林鉄道(旧開線)は、東京営林局管内では最も古い。当時の帝室林野局名古屋支局気田出張所によって、昭和三年に着工され、昭和四年一万三五〇メートル(二級線)の森林鉄道が完成した。この森林鉄道から川端まで、二三八メートルのインクラインも作られた。このインクラインは、森林鉄道で運ばれてきた木材を、トロリーに運んだまま貯木場まで到着するように作られたものである。
・・・とあります。
「瀬尻御料林間伐木運材(盈車曳揚)」の「盈車(えいしゃ)」は、いっぱいに荷を積んだ車両の意味。木材を満載した3台の貨車を小さな機関車が曳いています。木馬(きんま)による運材では、緩やかな下り坂の木馬道を敷設する必要がありましたが、4tガソリン機関車の登場により多少の上り坂でも、曳き揚げることができるようになりました。
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