舞坂宿「往還通り」を歩く⑭―赤錆びた錨

AKG(秋葉観光ガイド)の斉藤さん

2018年11月11日 04:31

 舞坂宿で見かけた赤錆びた錨―何気なしに見ると、どれも2本爪のものばかり。さらに見れば、いずれもストックと呼ばれる棒を爪の方向と直角に取り付けて爪がしっかりと海底に刺さる工夫がされ、主に洋式帆船に使われて来た形です。

 それに対し、掛塚にある竜洋郷土資料館で見られる錨は、江戸時代の千石船などの和船特有の4本爪の錨。「碇」の字を使うのは古代に使われた石製のイカリにルーツを持つと言われていますが、古来の4本爪のイカリには「錨」ではなく「碇」を使ったとする説もあるようです。

 舞阪も掛塚も、どちらも湊町の歴史を持つ地域ですが、主に漁港と渡船で栄えた舞阪と、大型の廻船、商船が中心だった掛塚とでは、錨の形も違っていたようです。

 【関連記事】舞坂宿「往還通り」を歩く①―新・浜松の自然100選「東海道の松並木」
 【関連記事】舞坂宿「往還通り」を歩く②―見付石垣
 【関連記事】舞坂宿「往還通り」を歩く③―一里塚址
 【関連記事】舞坂宿「往還通り」を歩く④―秋葉山常夜燈
 【関連記事】舞坂宿「往還通り」を歩く⑤―脇本陣
 【関連記事】舞坂宿「往還通り」を歩く⑥―北雁木
 【関連記事】舞坂宿「往還通り」を歩く⑦―岐佐神社
 【関連記事】舞坂宿「往還通り」を歩く⑧―「日露」「紀念」の鳥居
 【関連記事】舞坂宿「往還通り」を歩く⑨―赤猪石
 【関連記事】舞坂宿「往還通り」を歩く⑩―出桁造り
 【関連記事】舞坂宿「往還通り」を歩く⑪―堀江商店
 【関連記事】舞坂宿「往還通り」を歩く⑫―舞坂宿
 【関連記事】舞坂宿「往還通り」を歩く⑬―古い絵葉書「舞阪海岸の魚市場」
 【関連記事】舞坂宿「往還通り」を歩く⑮―新・浜松の自然100選「舞阪港」

 【関連記事】舞阪大太鼓まつり①―旧暦9月14・15日
 【関連記事】舞阪大太鼓まつり②―男は大太鼓、女は手踊り
 【関連記事】舞阪大太鼓まつり③―注連縄で結ばれた笹の列
 【関連記事】舞阪大太鼓まつり④―「愛國連」「愛國青年」「愛國少年」
 【関連記事】舞阪大太鼓まつり⑤―岐佐神社
 【関連記事】舞阪大太鼓まつり⑥―シンボルは舵輪

 【関連記事】造船の町、大湊と掛塚のつながり調査⑦―錨の形

関連記事