遠州灘海岸の防砂林の中で見かけたバラ科の白い花―テリハノイバラとシャリンバイです。
テリハノイバラは乾燥地で育つ野バラの花。陽射しが強く、乾燥した砂浜でも逞しく育つための工夫があります。
それは、植物名にもなってる「照葉」。葉に光沢を持たせ、鏡のように陽射しを跳ね返すアイディアは、他の海浜植物の鑑(かがみ=鏡)です。葉の光沢が目立つ野薔薇なので「照葉野薔薇(テリハノイバラ)」。葉の光沢が、浜辺の強い陽射しを跳ね返しています。
同じく、光沢のある葉を持っている植物はシャリンバイ。梅の花に似ているので「車輪梅」と書きますが、シャリンバイも同じバラ科の海浜植物。
内陸と比べれば圧倒的に水が少なく、陽射しが強い海浜地帯。葉っぱは少ない水分を蓄えるため、厚くて固いものが多く、根は深くまで伸び、強い風を凌ぐため、砂浜の上を背をかがめて這っている場合もあります。