「百年名家」吉野屋のガラス戸に使われているレトロな模様入りガラスは、庭園で咲く花に負けないほどの鮮やかさ。昭和初期に人気が高かったダイヤガラスは、型板ガラス。ガラスの片面に凸凹の型模様をつけ、光を通しながら視線を遮るガラスです。
結霜ガラスは型板ガラスよりも古い時代の製法。ガラスの表面に膠(にかわ)を塗り、膠が乾く時にできる雪の結晶に似た模様は予測不能の美しさです。
そして、ガラスを使った家具と言えば鏡台の鏡。鏡の表面には歪みは禁物のはずですが、吉野屋にある古い鏡台の鏡は、レトロな歪みガラス。そのため、鏡に映る風景まで歪んでしまっています。まるで、100年前の吉野屋が映っているよう。
「百年名家」吉野屋を訪れる機会があれば、ぜひ、ガラスにも注目してみてください!