城下(しろした)の秋葉街道沿いに建てられた秋葉山常夜燈は、森町指定文化財です。
森町教育委員会の解説看板によれば「この常夜灯は、天保四年(一八三三)十一月、藤江喜十郎が名主の時に福川五良左衛門・戸塚雅右衛門らが世話人となり、森町の鋳物師岡野五良左衛門が燭台を作り建立された」とのこと。
鞘堂の中には金属製の燈籠がありましたが、これを作ったのが鋳物師岡野五良左衛門。森町は良質な砂鉄の産地だったため、鍛冶師が移り住んだ地。江戸時代には鉄の鋳造を行う鋳物師(いもじ)も活躍しました。
森町に残る「鍛冶島」という名は、そんな歴史を今に伝える字名。現在、同じ森町の亀久保に残る友田家の言い伝えによれば「先祖は出雲の鍛冶師」とのことです。