山梨へ親睦見学会⑧―障子の桟の「塵返し」と「面取り」
私たち「みんなと倶楽部 ⚓ 掛塚」の会員は、昭和8年(1933)築の「旧根津家住宅」と明治22年(1889)築の掛塚の旧廻船問屋・津倉家住宅とを、ついつい比べて見てしまいます。そして、気づいたのは、障子の建具の類似点。「旧根津家住宅」旧主屋の障子の桟にも、「塵返し」や「面取り」が施されていることを見つけました。
「塵返し」とは、障子の横組子にわずかな傾斜を付け、桟に埃が溜まらないようにする工夫。そして、「面取り」とは、角を斜めに削った桟のこと。
「塵返し」も「面取り」も、旧津倉家住宅で見られる建具の特徴と同じ。日本伝統の建具職人の技は、近代和風建築とされる「旧根津家住宅」にも残されていました。
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