西地区自治会長による「掛塚歴史さんぽ」⑧―築130年の名家
最後の立ち寄り地は旧廻船問屋・津倉家住宅です。津倉家は廻船業だけでなく、天竜川を筏で下って来た木材を柱や板に加工する製材業も営んでいましたので、建物には北遠の良材が使われているのが見どころ。そして、その家を建てたのは曾布川藤次郎。掛塚・十郎島の宮大工です。
使われている木は、杉、檜(ひのき)だけではなく、欅(けやき)、松、楢(なら)、山桜、栃(とち)・・・。おそらく、そのほとんどは津倉家の持山の木。
そして、曾布川藤次郎だけにとどまらず、障子などの建具も掛塚で作られたもの。現在、修復の途中ですから福田半香、平井顕斎や山下青厓などが描いた襖絵は取り外されていますが、どうしてこんなにも立派な家が掛塚に建てられたのか?
腕のいい大工や建具屋が生まれたのは、木材集積地であった掛塚ならではのこと。そんな歴史を自分の目で見て確かめるには、掛塚を歩くのが一番のお勧め。もしも、ガイドをしてほしいのでしたら、私たち「みんなと俱楽部 ⚓ 掛塚」が無料でお引き受けいたします。
関連記事