春野町堀之内の瑞雲院を訪ねる⑩―駒形稲荷大明神
浜松市天竜区春野町堀之内にある秋葉山瑞雲院の境内と言うべきか、境内に隣接したと言うべきか、駒形稲荷大明神が祀られています。馬の安全を祈願する「駒形」であり、稲の豊作を祈願する「稲荷」でもある「駒形稲荷大明神」の入口には、赤い鳥居が並んでいました。
以前(2016)、瑞雲院を訪れた時、ちょうど「初午」大祭のため、檀家集総出で声を掛け合い、幟旗を運んで準備の真っ最中でした。
「初午」は、2月の最初の午(うま)の日に、稲荷神社や馬頭観音を祀った寺院で、馬の安全を祈願する行事。「瑞雲院の檀家は、気田川のこっち側全部だから500戸くらいはあるんじゃあないかなあ?」とは、瑞雲院の庭の手入れをしていた人の話。「おおぜい集まって、賑やかになるよ。甘酒を配るんだ」と、手を休めることなく話してくれました。
考えてみれば、曹洞宗の瑞雲院に駒形稲荷大明神が祀られているのも神仏混淆時代の名残り。神と仏、神社と寺を分けるなど、私たちの気持ちに沿ったこととは思えません。
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