2020年、北遠の茶園めぐり⑧―ホソバシャクナゲ
新茶の季節は、ホソバシャクナゲの花の季節でもあります。葉が細いホソバシャクナゲは、環境省レッドデータでは、「エンシュウシャクナゲ」の名で「絶滅危惧Ⅱ類(VU)」に指定されている希少種。「瀬尻の段々茶園」でも咲いていましたが、舟代でも咲いていました。
北遠の龍山や上平山は、中央構造線の南側、三波川変成帯(さんばがわへんせいたい)上にあり、天竜石、青石と呼ばれる緑色片岩や蛇紋岩のほか、高温低圧で変成を受けた領家変成帯に対し、低温高圧での変成であったため、花崗岩にはならなかった石灰岩が露出しているのも見かけます。
そんな土質の山にだけ生育する希少種。「竜山のホソバシャクナゲ群落」「浦川のホソバシャクナゲ群落」は、県指定の天然記念物として守られています。
舟代の道から斜面の上方を見れば、そこはツツジの花畑。シャクナゲもツツジも同じツツジ科ツツジ属。まさに、花盛りです。
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