完成間近の新々原田橋を歩く③―鋼橋
新々原田橋見学会で渡された資料によれば、橋は31の橋梁ブロックに分けて製造され、これらのブロックを接続するのに使われているのは約99,000本もの「高力ボルト」。路面に見えているだけでなく、橋梁内部や下部にあるものも含めると総重量約70トンとのことです。
遠目に見るだけだとコンクリート橋のように思われる新々原田橋は、実は鋼橋。「鋼」は「鉄」よりも粘り強さがあり、高い強度を得ることができます。コンクリート橋と比べるとはるかに軽量で、地震による影響も小さく、地盤の弱い場所での建設に適しているとのこと。
鋼橋のもう1つの特徴は、温度変化による伸び縮み。冬には雪も降り最低気温が氷点下となる朝もありますが、夏の日中には40℃に近い猛暑日となる佐久間の、年間の寒暖差は50℃近くにも。計算上での橋全体の伸び縮みは約17センチ。その伸縮を吸収する装置が、橋の両端、橋脚と橋台との間に設けられていました。
この伸縮装置は、地震発生時の揺れの吸収緩和にも役立ちます。
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