藤次郎翁の業績を辿り、北遠ドライブ②―赤レンガの遺構
静岡県の有形文化財指定名は「旧王子製紙製品倉庫」ですが、地元の人によれば「ここは事務所として使われていて、倉庫ではなかった」とのこと。曽布川藤次郎翁が設計し、建設した王子製紙株式會社氣田分社の唯一残る赤レンガの遺構です。
「広報はままつ」天竜区版2010年10月20日号の「TENRYU WARD HISTORY 天竜区ヒストリー」に「旧王子製紙製品倉庫(春野町気田)」と題する記事が載っていました。
王子製紙は渋沢栄一が創立した日本で最初の製紙会社で、1875年(明治8年)に東京府下王子村(現在の東京都北区)で開業。気田工場は、日本初の木材パルプ工場として1889年(明治22年)に操業しました。最盛期には300人以上の従業員がいましたが、原料となる周辺の原材木が不足し、気田工場は1923年(大正12年)に閉鎖。現在は、当時製品倉庫として使われていたれんが造りの建物が春野中学校の敷地内に残り、県指定有形文化財となっています。(昭和52年3月18日指定)※原則として学校の開校日に公開
私たちが訪れた11月22日は金曜日。つまり、「学校の開校日」ですから、職員室を訪ね、鍵を開けていただくようお願いしたところ、快くOKをいただくことができました。
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