菊川の「せんがまちの棚田」を訪ねる
「県棚田等十選」の指定地「千框(せんがまち)の棚田」があるのは、菊川市倉沢。「框」とは、戸や窓、障子などの周囲の枠のことを意味し、玄関の土間から1段高いところに上がる「上がり框」を思い出せば、「千框」と呼ばれる棚田の風景が分かりやすいかも知れません。
私が訪ねたのは5月12日。一部ではすでに田植えが終わっている田もありましたが、全体的にはまだこれから。水が張られた田んぼのほかに、草ぼうぼうの個所は草刈りをせずに手を抜いているわけではなく、茶畝に刈り取ったススキなどを敷く「静岡の茶草場農法」のための採草地(茶草場)だったようです。
棚田脇にあった竹筒は、中に蝋燭の火を点す「あぜ道アート」で使われたもの。ちょっとお道化た案山子も。私が農業遺産に癒しを感じるのは、農家で生まれ育ったからかも知れません。
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