佐久間は「心の故郷」⑦―佐久間に帰る「帆掛け舟」
姉妹のお祖母さんは、折り紙で「帆掛け舟」を折ってくれたそうです。帆先を持ったら目をつぶらせ、目を開けると舳先を持っているという、古典的な「だまし舟」遊び。そして、久根で見た「帆掛け舟」の話をしてくれたそうです。
あなたは、「帆掛け舟」が折れますか?
色紙が1枚ありましたので「帆掛け舟」を折ってみました。途中までは、二双舟や風車の折り方と同じ。ここを摘まんで、ここをこう折って・・・。はい、出来上がり。
ここの帆の先を持って!じゃあ、目をつぶって!はい。目を開けてみて!ねっ、いつの間にか舳先を持っているでしょう?
こんな帆掛け舟が隊列を組み、鉱石を乗せて天竜川を下りました。そして、帰り舟は帆いっぱいに風を孕み流れに抗して進みました。
佐久間を「心の故郷」と感じていたお祖母さんのルーツを探る富山県氷見市の姉妹は、亡曾祖母と同じ苗字を持つ塩澤さんを訪ねました。塩澤さんは、姉妹の話に耳を傾け、自分のことのように記憶をたどってくれたのですが、残念ながら、2人のルーツにはたどり着くことはできませんでした。
90年前に天竜川を下った折り紙の「帆掛け舟」は、まるで「だまし舟」。姉妹の帰り舟にはならなかったのです。
ところで、あなたは「帆掛け舟」が折れますか?姉妹のために、「帆掛け舟」を折ってあげてください。佐久間に住んで久根で働き、90年前に佐久間を離れた塩澤姓、あるいは岡本姓の家―2人のルーツに関する情報をお待ちしています。
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