「なかっぺばし」を渡り切った私たちは佐久間周波数変換所の脇を通りました。
佐久間周波数変換所とは、発電した電気の周波数を50Hzと60Hzとに変換しする施設。日本の電機の周波数が、富士川を境として東日本では50Hz、西日本では60Hzとに分かれています。そうなったのは、関東で運用されたのがドイツ製の50Hz発電機だったのに対し、関西ではアメリカ製の60Hz発電機を採用したことが原因です。
東西のほぼ真ん中に近い佐久間に建設された日本最初の周波数変換所の技術が、東西の「電力融通」に利用され、現在の電力安定供給を支えているのです。
そして、大火をくぐり抜けて焼け残った古い土蔵が並ぶ中部(なかべ)の小路を歩きました。すると、珍しい木製電柱に出会いました。
滅多に出会えない古い木の電柱。今では電柱としてではなく、広報用のスピーカーが取り付けられていました。