続・原田久吉翁の面影を探る⑦―根府川石
「二本杦(=杉)峠新道碑」は薄い石材に刻まれています。その薄い石材についてのヒントを、以前入院中の病室で得ることができました。
隣りのベッドに入院していた人は、庭屋さん。私の話を聞くと、間髪入れず「それって、根府川石(ねぶかいし)じゃないの?」。
根府川石は小田原市根府川付近で産出する複輝石安山岩。板状節理が発達し、剥離した面がツルツルに磨き上げられたように見えるとのこと。石碑の碑文を刻んだのは横浜の石工、露木宗吉ですから、同じ神奈川県で産出する根府川石を使った可能性はかなり高いと思います。
この石碑が根府川石だとすれば、ここまでどうやって運ばれて来たのか?陸路を曳かれて来たのか?それとも、海上を運ばれて来たのか?疑問はますます膨らみます。
関連記事