「相月諏訪神社」については、次のようなデータも公開されています。
信濃国諏訪郡諏訪大社より遠江国山香郡綾着村字蛇山に勧請鎮座せしを、その後当社地へ御遷座の記録は詳かでないが、神社に現存する最古の棟札によれば永享7年11月12日としてあり約560年の昔である。八幡宮、天満宮は、小相月に鎮座せしを明治維新の改革により、当社の境内社として御遷座、その後明治45年本殿に合祀す。「全国神社祭祀祭礼総合調査 神社本庁 平成7年」
「城西浄化センター」の対岸に当たる現地に訪れると、「蛇山」と呼ばれる場所を示す看板は意外と簡単に見つかりました。
すると、右上の少し上ったところ、木立の中に祠が見えてきました。これだ!祠の前には、「蛇山 諏訪神社 竜王大明神鎮座」と書かれた表示杭が立っています。現在の「相月諏訪神社」は、永享7年(1435)以前は、ここに祀られていたのでしょうか?注連縄も飾られています。
なるほど、水窪川は、突き出る地形の蛇山の下で大きく蛇行しています。まさに「蛇渕」の雰囲気。だとしたら、佐久間の民話「相月諏訪神社の不思議」として語り伝えられている話も、元はと言えば、この「蛇山」で語られたものだったのかも知れません。現在の地での言い伝えがミックスして、あの「蛇道」や「蛇穴」の話に膨らんだような気がしないでもありません。