2020年、北遠の茶園めぐり⑤―名古尾
岩井戸から南に下った地区は名古尾(なこお?なごお?)。以前紹介したように、名古尾橋の袂には名犬「シロ」が祀られています。そして、橋の下には滝のような沢が流れ、辺りには轟音が響き渡るだけでなく、水しぶきが舞い上がるほど。この激しい流れを見れば、上平山の傾斜がどれほど急かが分かります。
この急な斜面に暮らし、茶園を維持管理している住民たちが生活するためには、石垣を積み上げ平らな土地を造る必要がありました。
「瀬尻の段々茶園」石垣はほぼ緑色片岩の山石でしたが、岩井戸の石垣は天竜川から拾って来たと思われる玉石。沢にも石が転がってはいますが、石積みするには大き過ぎます。
もしも、天竜川がなかったら、石垣に積む石材を入手することは困難。天竜川がなければ、上平山に人が住み着くことはできなかったのかも知れません。
関連記事