秋本番間近の竜頭山と天竜スーパー林道⑥―樹蔭の苔庭
明るい秋の陽射しに照らされた竜頭山の林床は落ち葉が堆積した腐葉土に覆われ、苔庭の趣き。胞子体を伸ばしていたのはスギゴケの仲間。そして、倒木を覆っていたのはツヤゴケの仲間のようです。
苔が育つのに相応しい環境は種類によって違いはありますが、多くは半日陰のやや湿った林床。国歌『君が代』でも「♪苔のむすまで」と歌われている苔は、日本人が昔から共鳴して来た自然。古いもの、朽ち果てて行くものに価値を見出す美意識は、日本人特有の「侘寂(わびさび)」の精神からかも知れません。
それにしても、竜頭山の林床はまるで名園の苔庭のよう。芝生が敷き詰められた西洋の庭との違いは、雨が多い日本の自然環境によるところが大きいと感じます。
ぜひ一度、あなたも苔庭を歩き、竜頭山の山頂を目指してみて下さい!
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