秋の天竜川河川敷の自然⑤―ウラナミシジミとウラギンシジミの秋型
翅裏に茶色と白色の細かい波模様があり、後翅には黒班と尾状突起があります。その様子は、まるで目玉と触覚とが体の前後にあるみたい。翅表はきれいな薄青色。この蝶の名はウラナミシジミ(裏波小灰)です。
ウラナミシジミは南方系の蝶で、夏から秋にかけて北上しますので、私たちが目にする機会が増えるのは秋。幼虫の食草は、ソラマメ、エンドウ、ハギ類などのマメ科植物の花や若い果実。食草は豊富にあっても、もともと南方系ですので暖地を除いては越冬することができず、冬の訪れとともに死に絶えてしまうとのことですので、静岡県での繁殖は少ないのかも知れません。
まあ、これからしばらく見かける機会が増えると思いますので、もし見かけたら、やさしく声をかけてあげてください。春には春の、夏には夏の、そして秋になれば秋の蝶が楽しめます。これも、自然の楽しみ方の一つ。
翅の周り角が夏型に比べて鋭って来ているのはウラギンシジミ(♀)の秋型。私には、秋がもうそこまで来ているのが感じられました。
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