水窪・西浦観音堂を訪ねて⑥―「ハイカラ」男の奉納額

AKG(秋葉観光ガイド)の斉藤さん

2018年08月23日 05:29

 「奉納」「明治二十三年」「周智郡奥山村字西浦」「閏正月十八日」「願主卯歳男」。水窪の西浦(にしうれ)観音堂の奉納額の中に、こんな「ハイカラ」な絵を見つけました。

 山高帽+半纏+着物+ステッキ+革靴=「ハイカラ」と言う言葉は高襟(high collar=ハイカラー)から来ているということですので、厳密に言えば「ハイカラ」とは言えないのでしょうけど、他に形容する言葉を知りません。

 額が奉納された明治23年(1890)と言えば、今から128年前。この額を奉納した「卯歳男」は還暦の前年に「前厄」を迎え、西浦田楽の日に厄払いの願いを込めて、この額を奉納したのだろうと思います。

 【関連記事】水窪・西浦観音堂を訪ねて①―釈迢空の歌碑
 【関連記事】水窪・西浦観音堂を訪ねて②―有馬朗人氏の句碑
 【関連記事】水窪・西浦観音堂を訪ねて③―合殿された稲荷大明神
 【関連記事】水窪・西浦観音堂を訪ねて④―奉納額・絵馬
 【関連記事】水窪・西浦観音堂を訪ねて⑤―軍服姿の明治天皇
 【関連記事】水窪・西浦観音堂を訪ねて⑦―「西浦の田楽」
 【関連記事】水窪・西浦観音堂を訪ねて⑧―「はね能」の締めは「弁慶」

関連記事