北遠のクマガイソウが咲き始めていました。環境省カテゴリ絶滅危惧Ⅱ類(VU)の「クマガイソウ」は、日本自生のラン科の花の中では最大級です。
クマガイソウ(熊谷草)の名は、戦国武将の熊谷直実が甲冑の背に背負っていた「母衣(ほろ)」に形が似ているところから。「母衣」とは、武士の背中に長い布をたわませたもの。馬に乗って走ると風をはらんで膨らみ、背後に長くたなびいて背面からの流れ矢を防ぐ役割を果たしました。
絵で見るように、確かにクマガイソウの大きく膨らんだ花にそっくり。きっと、今頃は行列を作って咲いているはずです。