国道152号沿い、水窪の入口手前にある半島(はんじま)の庚申堂を飾っているのが、浜松市指定有形文化財である平出宇蔵作「半島庚申祠壁面鏝絵」です。
作者の平出宇蔵の名は、祠軒下に書かれています。「鏝盛師 遠水堂喜樂逸民 俗名平出宇蔵 八拾六歳にて手入す」とあり、「遠水堂喜樂逸民」と号していた平出宇蔵が86歳の時に「手入=修繕」したと言うこと。
そして、同じ板には「昭和二十七年十月十四日 庚申堂屋根改築寄附者芳名」とありますので、鏝絵が制作されたのは、もっと前のことになります。さらに、その「芳名」の中には「一金五百五拾圓也(人工賃含ム)平出宇蔵」とも書かれています。
昭和27年(1952)の550円って、今のいくら?20倍だとしたら、1万円くらいでしょうか?