松山公園に登る⑩―5種類5枚のホーロー看板「山火防止」

AKG(秋葉観光ガイド)の斉藤さん

2018年03月26日 05:07

 「松山公園」の遊歩道を歩き始めると、すぐに目につくのは山火事防止を呼びかけるホーロー看板。「林野庁 静岡縣」の名前が入り「山火防止」を訴える看板が5枚並び、その1枚1枚に書かれている標語がすべて違います。






 「注意して 燒くまい この山このみどり」「たき火あと 消えたようでも もう一度」








 「よく見よう 火入の前の 風かげん」「今投げた 君のたばこが 火事のもと」「山の火事 きょうも出さずに 育つ森」

 この5種類5枚の看板は、いつ頃作られたものでしょうか?

 農林省山林局を前身とする林野局が「林野庁」へと名称を変えたのは昭和24年(1949)。「縣」「燒」の2文字の旧字体が、現在の新字体へと変えられたのも同じ年でした。と言うことは、この看板が作られたのは、昭和24年の可能性が高いということになります。

 日本の山火事の発生は、平均で年間に約1600件、焼失面積は約1000ha、損害額は約5.8億円。1日平均では、約4件。約3ha、損害額160万円の山火事が、今日も日本のどこかで発生していることになります。

 日本の山火事のほとんどは、人間の不注意によって起きています。その山火事を防ぐには、63年たってもこの看板に書かれたことに留意するしかないのです。

 【関連記事】松山公園に登る①―古い絵葉書「佐久間ダム遠望」
 【関連記事】松山公園に登る②―写し霊場
 【関連記事】松山公園に登る③―弘法大師、稲荷神と手引観音
 【関連記事】松山公園に登る④―再建された三十番台
 【関連記事】松山公園に登る⑤―新々原田橋工事現場
 【関連記事】松山公園に登る⑥―植樹された松
 【関連記事】松山公園に登る⑦―展望台から見る佐久間ダム
 【関連記事】松山公園に登る⑧―展望台からの絶景
 【関連記事】松山公園に登る⑨―「八十八番」は宥泉寺

関連記事