浦川・五社神社を訪ねる③―賑賜記念碑

AKG(秋葉観光ガイド)の斉藤さん

2018年04月15日 05:39

 社殿を見下ろす高台には、大正元年(1912)の浦川大火の見舞金を賜った記念として、同9年(1920)に建立された「賑賜記念碑」があります。

 碑文は風化が激しく、一部読めない箇所もあったのですが、地元在住の伊東明書さんからいただいた資料により、その全文を読み取ることができました。

 「賑賜記念碑 従二位男爵 野村素助」
 「大正元年十月七日浦川村町區百三十二戸罹祝
  融込災尤極惨状事聞 天朝特賜賑恤金三百円
  聖恩優渥永不可諼也 慈建碑以為記念云
   大正九年十二月 建之 町區民一同」

 「祝融(しゅくゆう)」とは火の神のことですから、「祝融災」は火事のこと。「賑恤(しんじゅつ)金」とは被災者に対する見舞金の意味。「優渥(ゆうあく)」は「手厚い」の意味で、「諼」は「忘れる」ということですから、「不可諼」は「忘れないように」の意味です。

 【関連記事】浦川・五社神社を訪ねる①―「植櫻碑」と「鳥居之碑」
 【関連記事】浦川・五社神社を訪ねる②―社殿屋根の狛犬
 【関連記事】浦川・五社神社を訪ねる④―秋葉山常夜燈
 【関連記事】浦川・五社神社を訪ねる⑤―力石
 【関連記事】浦川・五社神社を訪ねる⑥―丸石を納めた石祠

関連記事