日本人特有の「八百万の神」とは、自然だけでなく、田や畑、トイレや台所など、すべてのもの、どこにでも神が宿るという考え。その神を畏れ、敬う古来の宗教観が息づく佐久間の沢井では、どこにでも神様や仏様が祀られています。
旧城西小学校野田分校跡の1段高い場所には、赤い鳥居が立つ稲荷神社が鎮座し、児童たちが遊んだ校庭を守っているかのようです。
社殿の中には、さらに赤い2つの社が並び、そのどちらにも陶器のキツネが置かれていましたので、2つとも農業神のお稲荷さんを祀っているのかも知れません。
社殿横には「健速須佐之男命(たけはやすさのおのみこと)」「津島〇〇〇」などのお札が納められた小さな境内社もあり、祇園信仰の津島神社のようです。
同じ高台には、かつては職員住宅も建てられていたとのことでしたが、現在では草が生い茂るだけ。もちろん、草むらにも神は宿っているはずですけどね。