沢井天伯を訪ねる④―神仏習合の石碑群
沢井の薬師堂境内、「天伯神社」の石碑よりは1段低い場所に6基の石碑が並んでいます。向かって右の3基は舟形光背の観音像ですが、かなり風化が激しく、真ん中が聖観世音菩薩であることは分かりましたが、左右の2基は不明です。
一番左には「天照皇大神宮」「金毘羅神社」と刻まれ、神号ではなく神社名が刻まれているのは、「天伯神社」と刻まれている石碑と同じ。その隣りには「不動尊」「宗吾大明神」とまさに神仏習合。
天照皇大神宮
金毘羅神社
不動尊
宗吾大明神
「宗吾大明神」は北遠で見かけることが多い「佐倉惣五郎」を神格化した名。現在の千葉県、かつての下総国佐倉藩の名主だった惣五郎は、悪税に苦しむ農民を救うため、将軍家綱に直訴し処刑された「義民」。北遠では各所に「宗吾大明神」のほか、「佐倉宗五」「宗吾大神」などの碑が見られます。
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