国鉄佐久間線の遺構を訪ねて④―阿蔵川橋梁と玖延寺函渠

AKG(秋葉観光ガイド)の斉藤さん

2017年08月08日 05:40

 佐久間線の遺構は、阿蔵の玖延寺(きゅうえんじ)手前に、コンクリート製の橋梁があります。これが、阿蔵川橋梁。土手を上り築堤を北に進むと玖延寺函渠も残されています。

阿蔵川橋梁

玖延寺函渠


 阿蔵川橋梁や玖延寺函渠に残された金属プレートには、未成線が旧国鉄であったことが示されています。

阿蔵川橋梁

玖延寺函渠


 「阿蔵川橋りょう 設計 日本鉄道建設公団名古屋支社 施工 住友建設株式会社」。「玖延寺函きょ 設計 日本鉄道建設公団名古屋支社 施工 五洋建設株式会社」。

 「日本鉄道建設公団」とは、「鉄建公団」などと呼ばれた、旧国鉄の鉄道建設事業を行なっていた特殊法人の名称です。国鉄に代わって新線建設を行い、完成した鉄道施設を国鉄に貸し付けたり、譲渡したりするために発足した組織。

 これが、「佐久間線」が私鉄ではなく国鉄だった証。ちなみに、河川を跨ぐ橋を橋梁、水路や道路を跨ぐ短い箱型の橋を函渠と呼びます。

 【関連記事】国鉄佐久間線の遺構を訪ねて①―夢を求めて北へと延びた幻の鉄道
 【関連記事】国鉄佐久間線の遺構を訪ねて②―白山隧道南坑口
 【関連記事】国鉄佐久間線の遺構を訪ねて③―白山隧道北坑口
 【関連記事】国鉄佐久間線の遺構を訪ねて⑤―山王隧道
 【関連記事】国鉄佐久間線の遺構を訪ねて⑥―引照標
 【関連記事】国鉄佐久間線の遺構を訪ねて⑦―引田函渠・川中函渠と山王架道橋
 【関連記事】国鉄佐久間線の遺構を訪ねて⑧―二俣川橋梁
 【関連記事】国鉄佐久間線の遺構を訪ねて⑨―中村橋梁と光明小学校脇の築堤
 【関連記事】国鉄佐久間線の遺構を訪ねて⑩―蛭田架道橋
 【関連記事】国鉄佐久間線の遺構を訪ねて⑪―大池函渠
 【関連記事】国鉄佐久間線の遺構を訪ねて⑫―船明トンネル
 【関連記事】国鉄佐久間線の遺構を訪ねて⑬―船明トンネル北口と第一天竜川橋梁
 【関連記事】国鉄佐久間線の遺構を訪ねて⑭―第二天竜川橋梁(夢のかけ橋)
 【関連記事】国鉄佐久間線の遺構を訪ねて⑮―河内川橋梁と相津トンネル
 【関連記事】国鉄佐久間線の遺構を訪ねて⑯―谷山トンネル南口
 【関連記事】国鉄佐久間線の遺構を訪ねて⑰―谷山トンネル北口

関連記事