国鉄佐久間線の遺構を訪ねて④―阿蔵川橋梁と玖延寺函渠
佐久間線の遺構は、阿蔵の玖延寺(きゅうえんじ)手前に、コンクリート製の橋梁があります。これが、阿蔵川橋梁。土手を上り築堤を北に進むと玖延寺函渠も残されています。
阿蔵川橋梁
玖延寺函渠
阿蔵川橋梁や玖延寺函渠に残された金属プレートには、未成線が旧国鉄であったことが示されています。
阿蔵川橋梁
玖延寺函渠
「阿蔵川橋りょう 設計 日本鉄道建設公団名古屋支社 施工 住友建設株式会社」。「玖延寺函きょ 設計 日本鉄道建設公団名古屋支社 施工 五洋建設株式会社」。
「日本鉄道建設公団」とは、「鉄建公団」などと呼ばれた、旧国鉄の鉄道建設事業を行なっていた特殊法人の名称です。国鉄に代わって新線建設を行い、完成した鉄道施設を国鉄に貸し付けたり、譲渡したりするために発足した組織。
これが、「佐久間線」が私鉄ではなく国鉄だった証。ちなみに、河川を跨ぐ橋を橋梁、水路や道路を跨ぐ短い箱型の橋を函渠と呼びます。
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