龍山町下平山の妙蓮寺に、戦時中、峰之沢鉱山へ強制連行された中国人たちの慰霊碑があります。墓地の片隅にあるキレイな黒御影石の慰霊碑には「中國人 殉難慰霊碑 龍山村長 鈴木茂良書」と刻まれ、裏面には・・・
日本軍国主義が犯した中国侵略戦争にて一九四五年一月竜山村峯之沢鉱山へ中国人百九十七人が強制連行されその人達が栄養失調にも係らず苛酷な労役を強られ二ケ月余にして八十一人が遠く故国に思ひを馳せ乍ら死んでいった 此の犠牲者の心情を憶えば悲憤の念を禁じ得ない私達はここに殉難者八十一柱の霊を慰めると共に決意を新にして再び他国への侵略を許さず子々孫々まで日中友好の架橋とすることを願ひ多くの友人によりこの碑が建立された
昭和五十年七月七日
日中友好協会(正統)浜松支部
仝 磐田支部
あなたは、この碑文を読んで、何を感じましたか?
当時、峰之沢の山で死亡した中国人たちの死因は、苛酷な労働というよりも栄養失調による衰弱死だったと聞きました。その遺体を妙蓮寺さんが丁寧に弔い埋葬した歴史があったそうです。
以前は、中国大使館の要人も、8月最後の日曜日と決められた慰霊祭に参列したこともあったとのこと。慰霊碑の前には、活けかえられたばかりの香花が青々とした葉を広げています。きっと、今でも欠かさずにお参りする人たちが、この慰霊碑を守っているのでしょう。
近い将来には、国と国との争い事がなくなり、世界中の人が笑顔で過去を振り返るようになるはずです。そんな時代が1日も早く訪れることを願い、両手を合わせてきました。