峰之沢鉱山が閉山されたのは、昭和44年(1969)。今からわずか50年前のこと。そんな鉱山を力強く上下していたインクラインは、龍山が栄えていた明るい時代を象徴する乗り物です。急な山の斜面を天竜川を見下ろしながら下る気分は、どんな感じだったのでしょうか?
「龍山ふるさと村」の小川さんからも現役時代のインクラインの写真をお借りしましたので、紹介します。
写真に残されたインクラインは、まるで遊園地の乗り物のよう。鉄骨で組まれた構造物はレトロな感じのアーチで装飾補強され、2本のレールが敷かれています。その上を走るのは、まるで夢の国のゴンドラ。これは、銅鉱石を運んだ貨車ではなく、客車でしょうか?