雨上がりの秋葉山の自然④―イズセンリョウの花とシキミの虫こぶ

AKG(秋葉観光ガイド)の斉藤さん

2020年03月13日 05:32

 秋葉山を代表する植物と言えば杉やヒノキが真っ先に挙げられますが、表参道を登り始めた麓に近い付近を代表する低木と言えばイズセンリョウ。春先に花を咲かせ、ほぼ1年かけて白い実を付けますので、今頃は白い実と蕾と花とを同時に見ることができます。






 花も実も白くて小さく、枝の下側に下向きにつきますので目立ちません。それでも、注意して目をやれば、その数の多さは縁起植物とされるセンリョウには負けません。

 かつての秋葉山は神仏混淆の山。そのせいか、表参道にはサカキもヒサカキもシキミも見られます。葉の上にある丸いブツブツはシキミハコブシ。シキミタマバエが作った虫こぶ(ゴール)です。

 つまり、シキミタマバエがシキミの葉の中に卵を産み付けることにより、植物組織が異常な発達を起こしてできたのが、このこぶ状の突起。シキミタマバエにとってみれば、有毒植物のシキミに卵を産みつければ安全であるのは分かりますが、そこには共生菌という菌類も手を貸しているそうです。シキミにとっては迷惑な話? 

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