秋葉山旧参道を歩く②―三十町の鳥居跡と町石

AKG(秋葉観光ガイド)の斉藤さん

2020年02月29日 05:25

 雲名から秋葉神社を目指す道を、果たして「裏参道」と呼ぶべきかどうかは何とも言えません。取りあえず「雲名道」と呼んでおくことにしましょう。

 先ずはその雲名道らしい山道を歩いてはみたのですが、果たしてこれがかつての参道であったのか?それとも途中で道を間違えて作業道に入ってしまったのか?ふと気づくと、アメリカセンダングサやジャケツイバラが茂るブッシュに迷い込んでしまいました。

 結局は林道を歩き、スーパー林道に出て、かつての参道に出たのは、雲名道と戸倉道とが合流する三十町の鳥居跡。何ともやり切れない思いでしたが、上りの参道はここから辿ることになりました。






 三十町の鳥居のモノクロ写真は大正15年8月発行の『和享帖』(静岡縣神職會周智郡支部)にも掲載されていますが、写真に写っているのがこの場所だと思います。スーパー林道脇に町石の頭の火袋だけが顔を出しています。残念ながら「第○○町」の文字は地中に埋もれていますが、刻んであるとすれば「第三十町」のはず。






 秋葉山雲名道、戸倉道の町石は、表参道の形とは違い火袋がある常夜燈になっています。しかし、表参道の常夜燈の形と比べると、笠の形が違い、建立された年代も特定できません。

 おそらく石組みで囲んだ場所が鳥居が立っていた跡。近くには他にも加工された石が転がり、中には弧を描くこんな石もありました。さて、何に使われていたのでしょう?

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