しゃべって笑った初夏の秋葉山④―一の鳥居跡
九里橋を渡って始まるのが秋葉山表参道。ただし、石畳の坂の途中にある町石は「第三町」ですから、表参道の起点は、九里橋よりも手前にあったのかも知れません。
石畳の坂道を登って突き当りを左に曲がり、階段を登ると、そこが一の鳥居跡。ここについても、いや、ここは「三の鳥居」跡だという人たちがいます。
「三の鳥居」跡という人たちの根拠は、浜松の田町にあった鳥居が一の鳥居で、浜北の小松にある鳥居が二の鳥居だから、ここが「三の鳥居」だというのですが、これらの鳥居は同時に出来たものではありませんし、今も残っているのは小松の鳥居だけ。しかも、遠く離れた場所から秋葉山を拝むための遥拝鳥居なら、掛川にも森町にもありましたし、磐田市上神増には今でも残っています。
それを知っている私には、「三の鳥居」説に浜松中心の偏った考えが透けて見えてしまうのです。だから、私の説明はいつも「ここが、表参道の一の鳥居があった跡」。
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