「神澤おくない」を観る③―「片剣の舞」と「両剣の舞」
五穀豊穣や子孫繁栄の祈願のために舞われたという「神澤おくない」ですが、ここでも「剣の舞」が登場します。
大きくジャンプするように「片剣の舞」を舞ったのは男性の舞人でしたが、「両剣の舞」は袴姿の女子中学生。先ずは、右手に鈴、左手に扇を持って舞いました。
さらに禰宜役の男子中学生から2本の剣を渡され、五方向に向かい、下から天へと舞処を祓うように剣を振ります。
口を一文字に閉じ、緊張した面持ちの中学生。田楽であるはずの「おくない」に「剣の舞」が演じられるのは、この民俗芸能の伝承に、中山間地域に定着した武士が関わっていたためでしょうか?
関連記事