99回目の秋葉山⑭―ヤブムラサキ、ツルアリドオシとイズセンリョウの実

AKG(秋葉観光ガイド)の斉藤さん

2018年12月01日 05:03

 11月15日に秋葉山に登った時には、縁起の好い赤い実を付けている植物を紹介しましたが、今回はヤブムラサキ、ツルアリドオシとイズセンリョウの実です。

 クロモジなどと同じ「鉱山指標植物」の1つ、ヤブムラサキの実は、色と同じ紫色。植物の中には、重金属が埋蔵される地域に特異的に生育するものがあり、古くから金属鉱床を探すための指標として利用されて来ました。

 近くには銅鉱石を産出していた峰之沢鉱山があり、秋葉山が火の神を祀るようになった由来は、鉱石を燃焼する鉱山開発が起源ではないか、という説を聞いたことがあります。

 赤い小さな実は、ツルアリドオシの実。雄花と雌花とが茎の先端に並んで咲き、2つの子房が合着して1つの赤い実になります。真ん丸い実には、合着する前の2つの痕が残り、夫婦和合の象徴とも見ることもできる縁起の好い植物です。

 白い実のイズセンリョウは、新しい蕾と実とが同じ季節に見られる子孫繁栄の象徴。これも、縁起の好い植物です。

 【関連記事】99回目の秋葉山①―イチョウの黄葉
 【関連記事】99回目の秋葉山②―雪虫舞う
 【関連記事】99回目の秋葉山③―繰り船
 【関連記事】99回目の秋葉山④―色づきを増したカエデ
 【関連記事】99回目の秋葉山⑤―間伐が必要
 【関連記事】99回目の秋葉山⑥―冠雪の富士
 【関連記事】99回目の秋葉山⑦―倒木更新
 【関連記事】99回目の秋葉山⑧―足場が組まれた随身門
 【関連記事】99回目の秋葉山⑨―杮板の竹釘
 【関連記事】99回目の秋葉山⑩―取っ手のような根?枝?
 【関連記事】99回目の秋葉山⑪―折れた杉の梢
 【関連記事】99回目の秋葉山⑫―黄金の太平洋
 【関連記事】99回目の秋葉山⑬―浜名大橋
 【関連記事】99回目の秋葉山⑮―「木+冬=柊」

関連記事