99回目の秋葉山⑭―ヤブムラサキ、ツルアリドオシとイズセンリョウの実
11月15日に秋葉山に登った時には、縁起の好い赤い実を付けている植物を紹介しましたが、今回はヤブムラサキ、ツルアリドオシとイズセンリョウの実です。
クロモジなどと同じ「鉱山指標植物」の1つ、ヤブムラサキの実は、色と同じ紫色。植物の中には、重金属が埋蔵される地域に特異的に生育するものがあり、古くから金属鉱床を探すための指標として利用されて来ました。
近くには銅鉱石を産出していた峰之沢鉱山があり、秋葉山が火の神を祀るようになった由来は、鉱石を燃焼する鉱山開発が起源ではないか、という説を聞いたことがあります。
赤い小さな実は、ツルアリドオシの実。雄花と雌花とが茎の先端に並んで咲き、2つの子房が合着して1つの赤い実になります。真ん丸い実には、合着する前の2つの痕が残り、夫婦和合の象徴とも見ることもできる縁起の好い植物です。
白い実のイズセンリョウは、新しい蕾と実とが同じ季節に見られる子孫繁栄の象徴。これも、縁起の好い植物です。
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