2018年夏の朝秋葉②―赤い花と赤い橋
世の中的にはすでに日の出時刻は過ぎているのですが、春野の夜明けは少し遅れます。日の光が照らし始める前のうす暗さが残る道で目立つ色は「赤」。
草むらの中で自己主張していた「赤」はキツネノカミソリの花。ヒガンバナ科のキツネノカミソリは、全草、特に鱗茎にアルカロイドを含む毒草とされています。そのため、田畑の害獣、ネズミやモグラ除けにも使われたかも。意外と人里近いところにあるのは、そんな理由かも知れません。
栃川に架けられた赤い橋は、もちろん九里橋。昔から、赤い色には邪気を祓う力があるとされています。
現在の「九里橋」は昭和38年(1963)竣工のもの。古い絵葉書「坂下九里橋」に写る九里橋も赤い色に塗られていますので、九里橋は代々「赤」と決まっていたのだと思います。
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