秋葉山表参道で咲いている桜と言えば、ほとんどは山桜。ただし、杉と競い合って上へ上へと高く伸びた桜は、散った花びらが足元にあることで気づく程度。見上げてみれば枝先には、花と同時に赤みを帯びた葉が広がり始めています。
近くにある緑色の葉を付けているのは大島桜です。
桜の原種として認められているのは数種類。山桜も大島桜もヤマザクラ群の原種です。桜の代表種と考えられている染井吉野は、大島桜と江戸彼岸桜との雑種で、60年寿命説も語られていますが、管理さえ出来ればそこまで短命ではなさそうです。
しかし、山桜や大島桜の樹勢は強く、樹齢数百年の古木も残っているようですから、秋葉山の山桜や大島桜は、江戸時代に訪れた参拝客たちも楽しんでいたのだろうと考えると、何だか嬉しくなって来ます。山桜の花は、上社裏手でも咲いていました。