三熊野神社の石燈篭の基壇には、たくさんの窪みが見られます。この窪みを人為的に開けられた「盃状穴」と呼ぶ人がいます。特に西日本一帯の寺社の境内などにある石燈籠や手水鉢、石段、石橋などでよく見られるとのこと。
この窪みを、願いを込めて石で叩いたり擦ったりして開けた信仰に基づくものとする説がありますが、果たしてこの窪みも「盃状穴」でしょうか?
私は子どもの頃、同様な窪みで遊んだ記憶があります。女の子はこの窪みで野草をコネコネしてままごと遊びをし、男の子は柔らかい色石を粉にして遊びました。
その時の記憶では、石を石で擦っても、ちょっとやそっとじゃあ窪みなどできないと思います。軟らかい石を硬い石で擦れば、窪みができるかも知れませんが、辺りに転がっている石では無理。窪みの中に砂利が入り込み、雨水が溜まればさらに風化を加速する手助けをしているようです。