エンシュウハグマの花を見つけるために、下ばかり見て歩いた秋葉山表参道ですが、秋葉寺の仁王門をくぐる時には、ぜひとも見上げて確認していただきたいのは四方を飾る彫刻欄間です。
正面に彫られているのは「鳳凰」だと思います。「飛竜」にも似てはいるのですが、「飛竜」は「鳳凰」の親。ここでは「鳳凰」としておきたいと思います。
「鳳凰」は四神の 1 つ「朱雀」と同一 視されることもありますが、「鳳凰」を「火精」としている書物もありますので、火防の寺「三尺坊」の山門を飾るのに相応しい瑞鳥と言えるかも知れません。
「鳳凰」と向かい合っているのは、四神の 1 つ「龍」。向かって左を飾るのは、慶事の前兆として姿を現すと言われる瑞獣の王者「麒麟」。体表を鱗 で覆われ、形は鹿、顔は龍に似て、牛の尾と馬の蹄を持つとのこと。
向かって右には、日本ではお馴染みの「獅子」が飾られ、採り合わせの良い牡丹の花をあしらわれ秋葉寺を守っています。
これらは、すべて聖獣、霊獣、瑞獣。神聖な動物たちに見守られ、秋葉山表参道ウォークは続きます。