戦役や戦争紀念碑ではありませんが、磐田市見付の矢奈比賣神社社殿裏手にある「菅公一千年祭紀念碑」でも、大久保春野の字を見つけました。
「菅公」とは、もちろん見付天神、矢奈比賣神社に祀られている菅原道真のこと。その千年祭が「明治三十五年四月」に執り行われたらしく、この碑の文字を書いた大久保春野の肩書は「陸軍中将従四位勲二等」。前回紹介した同神社裏の「忠魂碑」の「陸軍中将従三位勲一等功二級」より、下の位階になっています。
大久保春野は同年(1902)5月5日、第6師団長として日露戦争に従軍し、奉天会戦に参加します。戦後の明治39年(1906)4月1日、勲一等旭日大綬章及び功二級金鵄勲章を受章し、翌40年(1907)9月21日、男爵を授けられ華族に列せられました。