石垣の石のいくつかには、石を割った時にできた矢穴痕が残っています。矢穴の溝が均一の径で真っ直ぐに彫られているのは、ハンマードリルなどを使って開けられたもの。となると、これらの石は、秋葉大火の被災の後に修復されたものかも知れません。
矢穴痕が並んでいるのは、楔を打ち込む穴。大きな石を分割したり、平らな面を造ったりする時には、寸法通りに浅く開けた穴に鉄の楔を入れ、石頭(せっとう)と呼ぶハンマーで叩き割ったのです。
しかし、この石のうように縦に彫った矢穴痕が残っているのは、硬過ぎて割れなかった石でしょうか?
石垣のそばに生えているこの杉の木は、石垣が積まれる前からあったのか?それとも、後から育ったのか?