みなさんにも毎度お馴染みになったはずの秋葉山表参道の黒文字ロード。三尺坊秋葉寺手前のクスノキ科の香木、クロモジが群生する坂道のことです。
黒文字とは、宮中などに仕えた女性が、語の最後に「文字(もじ)」を付けて婉曲的に表現すした文字詞(もじことば)、女房詞(にょうぼうことば)の1つ。木肌の黒いクロモジで作られた楊枝を称して「黒文字」と呼んだことから名付けられた植物名です。
枝を折って鼻先に近づければ、歩き疲れも吹っ飛ぶ爽やかな香り。春には明るい黄緑色の花が咲いて新芽が芽吹き、樹間を透けて届く春の陽射しに明るく輝きます。
クロモジは秋葉山表参道を代表する木の1つ。私が72回も秋葉山に登ることができたのには、このクロモジのおかげがあったことを忘れてはいけませんね。