磐田市竜洋中島・蓮覚寺山門④―平成大修理
蓮覚寺山門を内側から見上げると、薬医門の特徴である本柱と控柱の位置の違いがよく分かります。そして、この薬医門を建てた掛塚の宮大工・小栗傳吉のこだわりと思える彫刻に気づきました。
それは、梁に刻まれた唐草彫り。唐草彫りの細い溝の中に、菊の花が彫られています。これは、まさしく小栗傳吉のこだわり、遊び心だと思います。
そして、前方の軒下を見上げると「山門平成大修理」の木札が。「五癸酉三月吉日竣工」は西暦1993年3月。「工匠」と「瓦葺替」を請け負った会社の名前も書かれていましたので、文化財を保全するためには、ただ指定さえすれば良いのではなく、時期を逃さずに修理・修復を施していかなくてはいけないことを教えられました。
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