そして、次に気づかされたのは掛塚の各所に残る水路跡。掛塚の町を歩いてみると、道路が直線ではなく、ゆるやかなカーブを描いているのに気づきます。そして、道路脇や家と家との境などに側溝のようなものが。中には、道路の真ん中にコンクリート蓋をされた排水溝のようなものも。
実は、これらは排水溝ではなく、かつて小型の船が材木を貯木場だった池に運んだりした「水の路」、水路跡だったのです。掛塚湊として栄えた町には、派川を経由して天竜川とつながる水路が縦横に張り巡らされていました。
水路跡には気づいていたのですが、今回のNPO日本都市計画家協会静岡支部主催のワークショップ参加者たちの関心の高さ、「これって、すごいですね」とは私たちの想像をはるかに超えるものでした。