内山真龍資料館で見た引き札②―竹屋、竹屋、竹屋
内山真龍資料館で展示されていた「竹屋」の引き札は3枚。同じ店の引き札かと思ったら、3枚とも別の商店。「竹屋」さんは、3軒あったようです。
「豊田郡光明村山東」の「竹屋商店」は「諸國名酒みそ醤油酢 各國賣薬品々」ですから、酒屋と薬屋を兼ねていたようです。大きな袋と積み上げた千両箱と米俵の前で座る恵比寿様と大黒様。2匹のネズミはお客さんでしょうか?
「二俣町車道」の「竹屋喜平」は「太物 仕立物 あら物品々」。シルクハットを脱いだ髭の紳士が「大勉強」と土下座しています。「太物」とは、絹織物以外の綿織物や麻織物などのこと。「あら物」とも書かれていますので、家庭雑貨も商っていたようです。
「二俣中町」の「竹屋清八」は、「呉服 ふと毛(も)の 唐物類地おり布る以(い) 其外足袋手ぬぐ以(い) 小き連(れ)毛(も)の」「嫁入 聟入 子供服 御祝儀服調達」と呉服に埋もれた大黒様の手には、打ち出の小槌が握られています。
同じ屋号の「竹屋」が3軒。元々、竹を売っていたのか?それとも、縁起が良いから「竹屋」を名乗ったのでしょうか?
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